2026年4月、わたしたち家族のもとに、サイベリアンの男の子がやってきました。
名前は、もずく。
14年半連れ添ったアメリカンショートヘアの「ちゃんタビ」を見送ってから、約1年半。
ふたたび、猫のいる暮らしがはじまりました。
このブログは、もずくとの日々と、わたしたち家族の物語を綴っていく記録です。サイベリアンという猫種のこと、子猫期のこと、おすすめの猫グッズのこと。そして、ちゃんタビと過ごした日々への想いも、ここに残していきたいと思っています。
ちゃんタビのこと

わたしたち夫婦が一緒に暮らしはじめた頃、まだ結婚もしていなかった時代に、ちゃんタビは家族の一員になりました。2010年1月生まれの男の子で、その年の4月、わたしたちのもとへやってきました。
東京の住吉に住んでいた頃、当時の亀戸にあったショッピングモール「サンストリート亀戸」のペットショップで出会いました。後日、もう一度会いに行こうとお店を訪れたら、ちゃんタビは別の店舗(アリオ亀有)へ移ってしまっていて、わたしたちはそのままアリオまで追いかけて、迎え入れることに決めたのでした。
最初につけた名前は「ぴーとん」。けれど、夫が酔っ払ってうっかり「ちゃんタビ」と呼びはじめ、いつのまにか家ではみんなが「ちゃんタビ」と呼ぶようになりました。家族からは「ちゃー」と呼ばれることが多く、妻は「タビちゃん」と呼んでいました。
若い頃のちゃんタビはとても甘えん坊でしたが、2013年に息子が生まれた頃から、少し独立心が芽生えたようでした。いつもそばにいてくれるけれど、抱っこや膝の上を求めてくることはあまりなくなり、家族の景色のなかに静かに溶け込んでいる、そんな存在になっていきました。
誰にでもなじむ穏やかな性格でした。家に来た友人にもすぐ慣れて、マンションの修繕に来た業者さんが作業しているときも、すぐ横でじっと見つめている。動物病院に連れていっても暴れることがなく、スタッフの方からは「飼い主さんを信頼している子ですね」とよく言われました。
高齢になってきた2020年ごろからは、ふたたびそばに寄ってくるようになりました。夜になると、必ず枕元に来て一緒に眠るようになったのです。若い頃の甘えん坊が戻ってきたようで、わたしたち家族にとって、その時間はとても愛おしいものでした。
2024年の夏、ちゃんタビの食欲が落ちはじめました。検査の結果、消化器系のリンパ腫が見つかりました。すでに高齢だったこともあり、家族で話し合い、強い治療はせず、できるだけ穏やかに過ごせる選択をしました。
ちゃんタビは2024年9月22日、家族に見守られながら旅立ちました。最期に「ありがとう」と伝えました。
14年半の歳月でした。
猫のいない、1年半
ちゃんタビが使っていたおもちゃやブラシは、天国でも遊べるようにと、棺に入れました。残ったいくつかのおもちゃは、リビングに置いた骨壺と写真の前に飾っています。爪とぎ用のキャットポールはそのままリビングに、ご飯入れと自動給餌機は納戸へ。家のあちらこちらに、ちゃんタビの気配だけがふわりと残っていました。
夫はわりと早い段階から「またすぐに猫を迎えてもいいんじゃないか」と思っていたようでしたが、妻は「もう、悲しい思いはしたくないから飼いたくない」。息子は静かに沈黙していました。
最初のうちは、ふとした瞬間にちゃんタビがいるような気配を感じていました。けれど時間が経つにつれて、わたしたちはだんだん、猫のいない生活に慣れていきました。リビングとダイニングに飾った写真を見ながら、「ちゃんタビ、こんなだったよね」と話す日もあれば、何も話さない日もありました。
2025年の夏、息子も中学生活に慣れてきて、文化祭の執行部の仕事で夏休み中も学校に出かけるようになりました。小学生の頃のような夏休みらしい賑やかさが、家のなかから少しずつ消えていきました。
そのころから、妻が少しずつ「やっぱり、もう一度猫を迎えたい」と話すようになりました。
千葉のブリーダー宅へ
2025年の8月、夫がブリーダーサイトを眺めていて、サイベリアンに惹かれました。短毛種だとちゃんタビの面影をどうしても探してしまうから、長毛種で、それもサイベリアンが好みでした。
気になった子のオンライン面談をして、それから直接会いに、千葉のブリーダーさんのお宅へ伺いました。1時間ほど猫に触れさせてもらって、抱かせてもらって。けれど、その時は不思議と「もう少し気持ちが落ち着いた」ような感覚がわたしたち夫婦に残りました。一方で、息子はその子をまだ迎えたがっていました。
当時、夫の従妹の介護のことでやらなければならないことも多く、「猫を迎えるのは、今じゃないかもしれない」とも思いました。
それでも、猫を迎えたい気持ちはずっとありました。保護猫の譲渡会にも何度か足を運びました。けれど、「この子だ」と思える出会いには、なかなか巡り合えませんでした。
年が明けて、夫婦で話し合いました。「春休みに、従妹の介護のことがひと段落する。そのあと、もし”この子だ”と思える子に出会えたら、迎えよう」。
もずくと出会った日
神奈川のブリーダーさんのサイトで、わたしたちはもずくに出会いました。
2026年3月20日、もう一匹の子と一緒に、オンライン面談をしました。22日に直接会いに行き、翌23日にはブリーダーさんに「この子をお迎えします」と伝え、内金を振り込みました。
息子に「どうしてもずくを選んだの?」とあとで聞いたところ、こう答えました。
「もずくが、ちゃんタビっぽかったから」
そういえば、もずくの背中の縞模様や、緑がかった瞳のあたりに、ちゃんタビの面影がほんの少し、宿っているようにも見えました。
2026年4月18日、お迎えの日
迎えの日、わたしたちは車でブリーダーさんのお宅へ向かいました。3月の見学のときは電車で行きましたが、お迎えの日は車で。帰りの車のなかで、もずくは一度も鳴きませんでした。家に着いてからもしばらくはキャリーから出てこず、そっと様子を見ていました。
夜、ゲージを用意していたので、そこで寝かせようとしたら、もずくは小さな声で「ぴーぴー」と鳴きはじめました。妻がそっと抱き上げて、その日はベッドの枕元で一緒に眠りました。
ちゃんタビが晩年、毎晩枕元に来てくれていた、あの場所に。
「もずく」という名前
お迎えの前、家族で名前を考えていました。なかなか決め手がなく、家族みんなの意見を聞こうと、お名前投票ページまで作ってみたほどです。
候補のなかには「熊五郎」という名前もありました。これは夫の案で、いっそそれにしようかとも話していたのです。けれど、お迎えの翌日の夕食で、食卓に海藻のもずくが出てきたとき、夫がふと言いました。
「もしかして、名前って『もずく』がいいんじゃない?」
そんなふうに、もずくは「もずく」になりました。
かつて「ぴーとん」が「ちゃんタビ」になっていったのと、同じように。
家族の紹介
このブログには、3人と1匹、それから天国にもう1匹の家族が登場します。
- もずく:このブログの主役。サイベリアンの男の子。2026年2月13日生まれ。お迎えは2026年4月18日。フサフサの被毛と、好奇心旺盛で穏やかな性格。
- もずくパパ:このブログを書いている人。インターネット業界で30年。仕事中、もずくにキーボードを占領されている。
- もずくママ:家のなかでもずくに一番なつかれている。お迎え初日から、枕元の特等席を与えている。
- タラコ先輩:都内の中高一貫校に通う中学2年生。模型部所属で、ガンプラから始まり、いまは軍艦のプラモデルにのめり込んでいる。もずくがちゃんタビに似ていると気づいた、大事な発見者。
- ちゃんタビ(2010年1月〜2024年9月):14年半連れ添った先代のアメリカンショートヘア、男の子。家族の真ん中にいた、家族そのもののような存在。
このブログについて
「ふたたび、猫と暮らす。- もずく日記」では、こんなことを綴っていきます。
- もずくとの日々の暮らし
- サイベリアンという猫種のこと
- 子猫期(0歳〜1歳)の成長記録
- 実際に使ってみた猫グッズのレビュー
- ちゃんタビと過ごした日々への、ちいさな手紙
ちゃんタビと過ごした14年半が教えてくれたこと。猫のいなかった1年半が静かに残してくれたもの。そして、もずくがこの家にもたらしてくれた、新しい毎日。
ふたたび、猫と暮らす日々のなかで見つけた小さなことを、ゆっくりと書き留めていきたいと思います。
読みに来てくださって、ありがとうございます。
どうぞ、もずくと家族の物語を、のんびり眺めていってください。